健康に良い飲み物

日本各地の吊水

美味しい水を作り出す条件として“降雨量”“森林率”“地形”の3つの要素があげられます。
日本が豊かな水資源に恵まれている理由は、この3つの条件がすべて優れているからなのです。

日本の降雨量は全世界で比べても多い方で、豊かな山々と森林に囲まれています。
日本の森林率は国土の約67%もあり、1位のフィンランドについで世界2位の森林率を誇ります。
また、山々に囲まれた日本の地形は、川の水に空気を含ませ有機汚染物質を分解する微生物の働きを助けるので、栄養豊富でキレイな水を保つことができるのです。

このように、豊かな水資源に恵まれた日本には吊水と呼ばれる水が多数存在します。
一般的に広く知られているのが、環境庁が昭和60年に日本各地の吊水100ヶ所を選定した「吊水百選《です。
吊水百選が選ばれることになった背景には、昭和40年代から60年代にかけての高度経済成長期が関係していると言われています。
日本全国の都市化が進み、森林を伐採し山を切り開いて、ビルやマンション、ゴルフ場、工場などを数多く建設してきました。
この為、工場などから排出された汚染物質が川に流れ込み、本来、豊かな栄養分を土に育み水を蓄えていた森林が少なくなることで、豊かな日本の水資源が失われようとしていたのです。
この危機的状況を改善して、再び豊かな水資源を取り戻す意識を国民に持ってもらうためにも「吊水百選《の選定は、重要な意味を持っていたのです。

吊水百選に選ばれるためには、いくつかの条件があります。
1.水質・水量・周辺環境(景観)・親水性の観点から見て水質保全のための社会的考慮が払われていること。
2.地域住民による保全活動があること。
3.湧水等で、ある程度の水量があること。
4.「吊水《としての古事来歴があること。
5.希少性、特異性などがあり後世に残したい豊かな水環境であること。
などがあげられます。

吊水百選に選ばれるためにはこれらの条件が必要となりますが、必ずしも、飲み水として適しているという意味ではありません。
日本には、今でも豊かな自然環境が残されている地域がたくさんあります。
吊水百選に選ばれていなくても、健康に良くて美味しい水がまだまだたくさん存在しているのです。